コラム
トヨタの「bZ4X」に適した自宅(家庭)用充電器とは?

トヨタのBEV(バッテリーEV)のbZ4Xは「Beyond Zero」(bZ)の名にふさわしい、未来を見据えた外観が魅力です。e‑TNGAプラットフォームを採用し、低重心と優れた空力性能を両立。フロントからリアにかけて伸びるライトバーやシャープなフェンダーデザインは、走る姿をよりダイナミックに演出します。
特に2025年型では、精悍な“ハンマーヘッド”フロントフェイスに刷新され、オーバーフェンダーはボディと同色に。より洗練された印象へ進化しています 。
そんな魅力的なbZ4Xですが、導入する際に意外と悩むのが「どんな充電器を自宅に設置すればいいのか?」という点です。
この記事ではbZ4Xの価格や航続距離から、自宅(家庭)用EV充電器の必要性、bZ4Xに適した充電器まで、幅広くご紹介いたします!
1-1. bZ4X の主要スペック
1. bZ4Xの車両情報
項目 | bZ4X |
---|---|
車両寸法・重量 | 全長4690×全幅1860×全高1650 mm/重量2,195 kg |
総電力量 | 71.40kWh |
一充電走行距離(WLTC) | WLTCモード[Zグレード:559 km] [Gグレード:567 km] |
普通充電(AC) | 最大6kW(単相の場合) |
直流充電(DC) | 最大150kW(CHAdeMO) |
充電時間 | 約12時間(6kW出力の場合) |
bZ4X の特徴
• e-TNGA:トヨタとスバルが共同開発したEV専用の車体構造で、低重心・高剛性を実現。走行性能や安全性に優れ、SUVからセダンまで幅広く展開可能です。
• OTA:車載ソフトウェアを無線通信で自動更新できる技術。安全機能や操作画面などを後からアップデートでき、常に最新状態を保てます。
• V2H(Vehicle to Home)対応:V2H機器と接続することで、PHEVのバッテリーから家庭へ電力を供給(放電)したり、家庭の電力でEVを充電することが可能です。
• V2L(Vehicle to Load):車内で100V電子機器を使用できるV2L機能を搭載しています。
1-3. bZ4Xの価格
bZ4Xの定価はGグレードで550万円(税込)~、Zグレードで600万円(税込)~となっています。令和7年度(2025年度)のbZ4XのCEV補助金は90万円とされていたため、その他地方自治体の補助金を除くと、実質460万円(税込)~となります。尚、補助金取得要件として自家用車としての使用で4年間の保有義務が発生します。
1-4. bZ4X の充電口はどこ?
bZ4Xの充電口は、車両の左右に普通充電と急速充電口がそれぞれ別々に配置されています。普通充電口が車両右側前方。急速充電口が車両左側前方となります。なお、リモートで充電・給電状況の確認や操作、クルマの充電状況の確認、電池残量や航続可能距離などをチェックできます。
*要T-Connectサービス
1-5. 充電時間はどのくらい?
bZ4X の充電時間は、使用する充電方法や出力によって異なります。
• 急速充電: 約40分 (満充電量の約80%充電,90kwの場合)
➡高速道路の充電スポットなどで短時間で充電可能
• 普通充電:約12時間でフル充電(6kwの場合)
➡自宅充電でそれなりの待ち時間が必要
急速充電と普通充電の時間差を比べると、急速充電の方が圧倒的なメリットがあるように見えますよね。
実際に近年では高速道路やディーラー店舗 等、急速充電設備を街中で見かける機会も増えてきたのではないかと筆者自身感じています。
EVオーナーの皆様の中には、充電は外出先だけでという方も少なく無いのではないかと思います。
しかし、利便性や充電費用という観点から自宅に普通充電器を設置する事をオススメ致します。普通充電と急速充電の費用比較記事がありますので、是非ご覧ください。
それでは、自宅へのEV充電器設置はどのように行なえばよいのでしょう。
以下で詳しく見ていきます。
2. bZ4X の自宅(家庭)用充電器選びのポイント
自宅の駐車環境について
自宅用EV充電器には大きく分けて、スタンド設置と壁面設置の2タイプがあります。
一覧にした以下の表をご参照ください。
設置費用を見ると壁面設置タイプに手が出やすくなってしまいますが、
EVによって充電口の位置が大きく異なる点に注意する必要があります。
比較しやすいように車種ごとの充電口の一覧画像を用意しました。
このようにEVによって充電口の場所が異なることを考慮すると、設置場所を選ばないスタンドタイプの充電器の方が汎用性が高いと言えます。
もし、壁面から近い位置に充電口が来るような駐車環境であればもちろん壁面設置タイプでも問題ありません。
必ず、設置前に駐車環境を確認し、最適な設置タイプを選ぶことが重要です。
なお、先に記載した通りbZ4X の普通充電口は車両の右側前方となるので、ご自宅の駐車環境と併せて設置場所をご確認ください。
また、駐車環境が屋外の場合は設置するEV充電器が防水・防塵性能を備えていることも大切です。
EVの使用頻度
EVの使用頻度に応じて適切な充電器を選ぶことも重要です。
通勤などでEVを頻繁に使用する場合、バッテリー消費量が多くなるため、充電の頻度も高まります。日々の充電を快適にするためには、充電器の出力に注目することが大切です。
一般的な普通充電のEV充電器の出力は3kW~6kWですが、3kWの充電器は6kWの充電器に比べ充電時間が約2倍かかってしまいます。使用頻度が高い場合、充電時間の早い6kWの充電器を選ぶのが良いでしょう。
なお、bZ4X に3kWの出力で充電すると満充電に約21時間かかります。通勤等の普段使いをする方は確実に6kWの充電器を選ぶべきと言えます。
また、週末のみの使用であっても、EVを停電時などの非常用電源としての活用を考える場合は、バッテリーの残量を常に高めに保つことが望ましいため、6kW出力の充電器を選ぶのが良いでしょう。
安価なコンセントタイプではなくケーブル付属タイプの充電器をオススメする理由は、
コチラの記事でも紹介していますので是非併せて御覧ください。
はじめてのev充電器設置!絶対押さえておくべき3つのポイント!
雨天でも安心!日産の電気自動車(EV)リーフを充電してみました!
3. クラウンスポーツPHEVにおすすめの充電器
充電器名 | 充電速度 | 特徴 | 評価 |
---|---|---|---|
Panasonic ELSEEV hekia S Mode3 |
3kW/6kW | 安心の日本製。 ケーブル付きで手軽に充電。 |
◯ |
日東工業 Pit-2Gシリーズ |
3kW/6kW | 国産EV充電器。 ニーズに合わせた豊富なモデルを用意。 |
◯ |
Wallbox Pulsar Plus | 3 - 8kW | 8kW対応で素早い充電。 アプリ接続により遠隔操作も可能。 |
◎ |
上記の3つはどちらもオススメです。選んだ基準は6kW対応の充電器であること、防水・防塵性能がある事、そしてケーブル付きであることです。ケーブルがないコンセント型の場合、毎回車両に付属しているケーブルを取り出して充電をしなければいけないので、手間がかかってしまいます。
上記3つの中でも、デザイン性・機能・コストパフォーマンスで比較すると、最もオススメなのはWallbox Pulsar Plusだと思います。
bZ4X は6kWの出力で、約12時間でフル充電することができます。
また、bZ4X の車載充電ケーブル(AC200V用 7m・15m)は6kWの出力に対応していません。Pulsar PlusはEV充電ケーブルが付属しているため、別のケーブルを用意する必要が無く、スマートフォンから充電スケジュールや盗電対策のロックを実施できるEV充電器です。また、WifiやBluetooth接続により遠隔での操作やスケジュール管理等を行う事ができます。LEDランプを見ることで現在の充電状況が一目でわかり、コンパクトでパワフルです。世界110ヵ国以上で実績があるEV充電器ですので、海外製のEVでも相性はバッチリと言えます!
なお、Wallbox Pulsar Plusは最大8kWの出力で充電することが可能ですが、bZ4X側が国内で一般的な200V(単相三線)では6kWまでの受け入れとなっているのでご注意ください。
Pulsar Plusについては、コチラの記事で詳しく解説しておりますので、是非ご覧下さい!
また、国内初の設置工事を当社で実施させて頂きました。
導入事例としてコチラの記事でご紹介しております!
4. bZ4XとV2Hについて
bZ4X はV2H(Vehicle to Home)に対応しているため、EV充電器の代わりにV2Hを自宅に設置することも選択肢の一つです。
V2HとEV充電器の違いや、V2Hを活用することでEVを防災設備として利用できる点について、こちらのコラムにまとめています。ぜひご覧ください。
5. EV充電器設置を任せるなら!
充電器設置については、クルマの車種や駐車場の場所、建物の形によって、設置出来る充電器が異なります。また、車の使い方(街乗り、通勤使い等)によっても最適な充電器は異なってきます。是非、車と家のプロである弊社までご相談下さい。お客様に最適な住宅設備をご提案させて頂きます。